【富山の蜃気楼2024】予報や時期は? 魚津に行ったらお祭り騒ぎだった
魚津市の海の駅「蜃気楼」から失礼します。どうも、編集長のサクラです。
しかし、むちゃくちゃ天気がいいですね。いきなり天気の話をするなんてじじいみたいですけどほんと天気がいいですもん。
さてそんな晴天の中なぜわたしが魚津市の海の駅にいるかというと、蜃気楼(しんきろう)を見に来たからなのです。
実は魚津市は江戸時代以前から蜃気楼の名所として知られる場所であり、こうして今も全国から蜃気楼を見に観光客がやってきます。そこで本日は実際に蜃気楼を見に行ってきたレポートを書いていきたいと思います。
蜃気楼とは、空気中で光が屈折するために5~20km離れた景色が実際とは違う形に見える現象のことをいいます。
また春の蜃気楼(4月から5月に多い)と冬の蜃気楼(11月から3月に多い)と2種類あり、春は実際の風景の上側に、伸びたり反転した虚像が出現し、冬は実際の風景の下側に反転した虚像が見えます。
富山湾の海面上の空気が層をつくり、その上の空気とのあいだで温度差が生じ、急に密度が変わるときに発生することがわかっています。
画像引用 「蜃気楼情報」より
富山県の魚津市で蜃気楼が見える場所は、魚津の海岸で特に「道の駅 蜃気楼」が見られるポイントとして有名です。
北北東に黒部市生地、北から西にかけて能登半島と氷見市、西から南西へ向かって高岡市、新湊市、富山市岩瀬、水橋、滑川市までを見渡すことができます。
蜃気楼は、対岸の風景や沖の船舶などが変形する現象ですが、すべての方向のものが同時に変形することはほとんどありません。そのときの条件によって、黒部市生地だけであったり、富山市付近だけであったり、あるいは時間とともに黒部方向に現れた後に富山方向が蜃気楼になったりします。
一般的に、春の蜃気楼が見やすいです。そこで蜃気楼の出やすい条件には次のようにある程度の目安があります。
・時期:3月下旬から6月上旬まで。
・時間:午前11時ごろ~午後4時ごろ
・気温:18度以上の場合が多い
・風 :魚津の海岸で北北東の微風(おおむね風速3m以下)
・天候:移動性高気圧の中心が本州の東の海上に抜けて当日は晴れ、翌日頃から天候が崩れそうな日。
と、いろいろ書いてみましたが、魚津市がやっている「蜃気楼情報」というサイトを見れば、今週はいつ見られる可能性が高いか書かれているのでそちらを見てから行ってみてください。
まず上の写真を見てください。実はこれ蜃気楼が発生している時に撮ったものです。
こちらを見ていただけたらわかるように肉眼では全然見えません。
蜃気楼の発生レベルが高かったら肉眼でも見られるのですがそんなにうまいこといきませんので、必ず双眼鏡を持っていきましょう。
また春の蜃気楼はいつ出るか分からないので、長時間海岸の日差しの下で待つことになります。そんなときに帽子や日傘、日焼け止め、折りたたみ椅子などあればいいかもしれません。
ということですが、魚津市ホームページにある蜃気楼発生確率を参考にこうして海の駅 蜃気楼にやってきました。
富山県の魚津市は蜃気楼が有名な都市ですが、ゆるキャラのミラたんも蜃気楼です。さらに遊園地はミラージュランドで、お米はミラージュ米。そう、魚津市はもう蜃気楼なしでは生きていけないのです!(蜃気楼は英語でミラージュ)
平日にも関わらず、すごい人です。みなさん双眼鏡とかカメラを持ってきており、用意周到ですね。そうしてわたしは来て早々なのですが周りがざわざわしだして、サイレンとともにあるアナウンスが流れました。
「こちら区役所です。現在、蜃気楼が発生しました。」
おいおい、まてまて。まだ全然、心の準備ができてないよ。きっと見れないだろうと思っていたのに早速かよ。
めっちゃ人がやってきた!
魚津市では蜃気楼が発生すると街全体にアナウンスが流れて、魚津市民もわざわざ見にやってくるという。そうなんだ。
そして蜃気楼が発生したときのこの一体感は楽しい。一体どれ?どれが蜃気楼なの?
肉眼じゃわからん。
つまり、普通のカメラでもわかりません。先ほどは双眼鏡は必須だと言っていたのですが、実はこのとき何の用意もせずに来てしまったんですよね。
すると近くにいたおばあちゃんが双眼鏡を貸してくれました。
私が「蜃気楼でましたね!」とテンション高めに言うと、「あっ、うん、出たね。」と無表情で言われたので、蜃気楼新人とベテランの温度差に風邪を引きそうになりました。
双眼鏡を覗くと、確かに船や橋が伸びている。こ、これが蜃気楼か。
望遠レンズを使用しないと撮影できないが、なんとか写真に収めようと双眼鏡ごしにパシャリ。
双眼鏡ごしでもよくわからん。
さすがに無理があったか。実際に見てみると、すごい伸びてるのに!!!
結果、とやま観光から蜃気楼のイメージ画像を引用させていただきます。
ここまですごい蜃気楼は見えませんでしたが、このときは蜃気楼ランクCでした。
しかし、帰ったあとニュースを見たところ、このあとランクBとなり肉眼でも確認できたらしい。くそー。
ということで、実際に蜃気楼を見ることが出来ました。富山県民でもなかなか見ることが出来ないのにこれは幸運です。
実は、蜃気楼はその珍しさから、見た人には見たという証明書がもらえるという。
つまり、蜃気楼を見たと自慢している人には証明書を見せてもらいましょう。もし証明書を持っていないのであれば嘘をついていることになります。誰得の嘘だよ。
証明書は、すぐ近くの埋没林博物館でもらうことができる。
なんで埋没林博物館の入り口でもらうことができるのかは謎ですが、きっと大人の事情でこちらにも観光に来てほしいからなのでしょう。
証明書には日付と判子が押されており、特に書かれている文章がかっこ良かったのでそのまま書きます。
君は蜃気楼を見たか
いつの時代も
人々のロマンをかきたてる
あの蜃気楼を君はみたか
ときには橋梁
ときには森野ように
刻々と変化する海の不思議
まさに天下の一大奇景といえよう
いま君は
名勝「蜃気楼展望地点」に立ち
この魚津の人でも
なかなか見ることができない
蜃気楼を見た
そう君はいま蜃気楼を見た
まさに慶事というべきであろう
よって証する
そんな証明書が貰える埋没林博物館ですが、海の駅から徒歩1分くらいで行くことができます。
ちなみに埋没林とは、天然記念物にも指定されていて2000年もの間、怪しげに土の中に潜んでいた木のことです。
わたしが行ったときは2017年で、リニューアルされてたあとということもあってすごく綺麗でしたが、2018年にはカフェまでできたという。(まだ行ってないけど。)
埋没林はと言うと、なんだか恐ろしい、それでいて美しい!
発掘現場に地下水を満たして、美しい状態のまま保存しているという。その他にも1930年代に掘り起こされて感想した埋没林は触ることもでき、みんな触ってるからかめちゃくちゃツルツルしてました。
人も少なく、穴場の観光地ですね。ゆっくり博物館で過ごしたい人にオススメです。
道の駅 蜃気楼ではランチやお土産を買うことができます。
その日穫れた魚やそれを使った海鮮丼など、県外からだけでなく県内からもお客さんで賑わっています。
特に浜焼きが、その日穫れた魚貝を最高に味わえるということでここで紹介します。
お店の中は、椅子とテーブルが床に置いてるというだけのシンプルな作りですが、漁師がそのままここで焼いて食べるためのデザインでもあります。
そうして食べたい魚貝を選んで会計を済ませれば、いざファイヤー!
選んだ食材をそのまま直火焼き!
もう美味しそう。ただ、煙がすごすぎて、目がすごく痛くなりました。浜焼きの醍醐味は、なんと言っても自分で焼いて食べる楽しさにある。
そして、素材本来の味をいただけるという美味しさ。やっぱり富山は魚が美味しいよね。
ということで、こちらは蜃気楼だけでなく埋没林や魚貝をいただける場所にもなっていました。
そして蜃気楼を見たと言う証明書のおかげで、なんだかすごい景色を見たような気になりました。運が良ければみなさんも蜃気楼を見ることが出来ます。
ぜひ春と冬の季節に、蜃気楼発生確率を確認してから魚津市に行ってみてください。