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【富山の食中毒2021】過去の事例や種類 危険な食べ物など調べてみた

公開日
更新日
執筆者
SAKURA

どうも、編集長のサクラです。


突然ですがみなさんは、食中毒になったことはありますか?

ほとんどの人は、軽い下痢だったり程度かと思いますが、富山県では毎年数十人ほど病院送りになる重症患者が発生しています。

また2011年に富山県で発生した焼肉店から「ユッケ」が消えた事件は、記憶にまだ新しい方も多いかと思います。

死者5名を含む100人近い患者を出す集団食中毒事件が、食中毒の恐ろしさを物語っていますね。

そこで今回は過去の事例や種類、知っておきたいことなども含めて紹介していきたいと思います。

目次

1. 食中毒とは
    1.1. 細菌性食中毒
    1.2. ウイルス性食中毒
    1.3. 危険な食べ物一覧
    1.4. 症状
    1.5. 医療診断の目安
2. 富山県の事例
    2.1. 食中毒発生状況
    2.2. 過去の事例
3. まとめ


1. 食中毒

食中毒とは、有害な微生物や化学物質を含む飲食物を食べたときに生じる健康被害のことです。

食中毒の代表的な症状は、腹痛、下痢、嘔吐といった胃腸障害や発熱。

症状の激しさや食事から発症までの時間は、原因物質によって異なります。

また食中毒の原因は細菌性、ウイルス性、自然毒(植物性・動物性)、化学物質性、寄生虫など様々で、中でも大多数を占めるのが「細菌」と「ウイルス」です。



画像引用 「富山県HP」より

こちらは手っ取り早く知りたい人のために早見表がありました。




1.1. 細菌性食中毒

細菌が原因となり引き起こされる食中毒で夏季に多く発生し、食中毒の70~90%を占めます。

細菌性食中毒の原因となる細菌として、サルモネラに腸管出血性大腸菌O157やその他の病原大腸菌、赤痢菌、チフス菌、パラチフスA菌、腸炎ビブリオ、コレラ菌、ナグビブリオ、ビブリオ・フルビアリス、ビブリオ・ミミカス、エロモナス・ハイドロフィラ、エロモナス・ソブリア、プレジオモナス・シゲロイデス、セレウス菌、カンピロバクター・ジェジュニ、カンピロバクター・コリ、エルシニア・エンテロコリチカ、黄色ブドウ球菌、ウェルシュ菌、ボツリヌス菌、リステリア・モノサイトゲネスなど、多くの種類があります。

なかでもサルモネラと腸炎ビブリオ、カンピロバクター・ジェジュニ/コリによる食中毒の患者数が上位を占めています。




1.2. ウイルス性食中毒

ウイルスが蓄積している食品の飲食や感染者を媒介にして付着したウイルスが口に入ることで引き起こされる食中毒で、その大部分がノロウイルスです。

ノロウイルスはヒトの腸管のみ(小腸粘膜の上皮細胞)で増加し、感染を拡大させていきます。

ウイルス10個程度でも発症してしまうほど感染力が非常に強く、予防を心掛けていたとしても様々な感染経路によりいつの間にか感染してしまうことがあります。

ノロウイルスは遺伝子型がいくつもあり変異していくため、ノロウイルスに一度感染しても繰り返し感染、発症します。




1.3. 危険な食べ物一覧

腸炎ビブリオ
魚介類(刺身、寿司、魚介加工品)

サルモネラ属菌
鶏卵、またはその加工品、食肉(牛レバー刺し、鶏肉)、うなぎ、すっぽん、乾燥イカ菓子など

O-157
加工食品製品、水耕野菜、井戸水

カンピロバクター属菌
食肉(特に鶏肉)、飲料水、生野菜など

黄色ブドウ球菌
乳・乳製品(牛乳・クリームなど)、卵製品、畜産製品(肉・ハムなど)、穀類とその加工品(握り飯、弁当)、魚肉ねり製品(ちくわ、かまぼこなど)、和洋生菓子など

セレウス菌
ピラフ、スパゲッティ、食肉、野菜、スープ、弁当など

ボツリヌス菌
缶詰、瓶詰、真空パック食品(からしれんこん)、レトルト類似食品、いずし、蜂蜜、コーンシロップ

ノロウイルス
二枚貝(カキ、ハマグリなど)、患者の糞便、嘔吐物など




1.4. 症状

食中毒とは食品に起因する腹痛、下痢、嘔吐、発熱などの症状総称で原因によって症状は様々であり、数日から二週間程度続きます。

腸内で細菌やウイルスが増殖したことにより胃腸機能が低下したことによるもので下痢や嘔吐を繰り返すことで体外に排出され症状も徐々に緩和されます。

下痢や嘔吐が長時間続くことで水分や電解質が体外へ排出され脱水症状を引き起こし、重症化すると死亡することもあります。

特に小児や高齢者の場合は脱水が進んで深刻な状態へ進行する場合があります。

また、薬を服用することにより体内で増殖した細菌やウイルスが排出されず長期間腸内で留まることで症状が長期化し、特に毒素型の細菌に感染した場合には、腸内で菌が留まることで毒素を産生し重症化します。

よって下痢止めや薬や吐き気止めの薬を安易に自己判断で服用しないよう、必ず医療機関を受診して下さい。




1.5. 医療機関受診の目安

それでは食中毒症状が出た場合は、どのように対応すれば良いのでしょうか?

多くの場合は病院に行かなくても自然と治癒しますが、どうしても改善されない場合、症状が激しい場合には、早急に病院へ行くようにしましょう。

特に、以下の場合は特に注意が必要です。


・水分の補給ができない
・一日に10回以上、嘔吐・下痢がある
・激しい下痢などの症状がある
・血便など血液が混じっている
・腹痛が続く
・呼吸が不安定、意識が朦朧としている
・グッタリしている
・高熱がある




2. 富山県の事例

では、富山県ではどのような食中毒が発生しているのでしょうか?

冒頭でもお話ししましたが、2011年の焼き肉店の集団食中毒事件は記憶に新しいかと思います。

ただ牛肉や豚肉だけでなく、刺身やホタルイカの生食でも食中毒の危険性は潜んでいます。

まずは、富山県の発生状況から紹介していきましょう。




2.1. 食中毒発生状況

まず、過去5年間の富山県における食中毒の発生状況は上記のとおりです。

ばらつきはあるものの、毎年数十名の患者が発生しており、死亡者はここ数年は発生していないようです。

また内約を見てみると、ほとんどがノロウイルスかアニサキスなどの寄生虫でした。
【富山のアニサキス】食中毒の症状から予防方法 県内の状況など




2.2. 過去の事例

まずはホタルイカの生食による食中毒事件です。

2000年に東京都内のスーパーで販売された富山県産の生食用のホタルイカに、寄生虫の幼虫が検出され大きく問題となりました。

調べてみるとホタルイカに寄生している旋尾線虫が原因とされ、嘔吐、腹痛を訴え、最悪の場合には「腸閉塞」を起こす結果となりました。
ホタルイカの生食に気をつけろ!寄生虫には冷凍か加熱処理せよ


続いて、『焼肉酒家えびす』のユッケによる食中毒事件です。

原因は生食用ではないのにユッケを販売したことによる衛生管理の問題でした。

5名の死者を出す大きな事件となり、これがキッカケによってユッケの販売が規制されることとなりました。




3. まとめ

ということで、食中毒についてまとめてみました。

家庭における食中毒の予防としては、「(細菌を)つけない」「増やさない」「殺す」が、食中毒予防の三原則と言われます。

しかし注意していてもどうしてもなってしまうこともありますので、食中毒になってしまった場合は、慌てずに医療機関を受診してください。

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