【富山のアニサキス】食中毒の症状から予防方法 県内の状況など
どうも、編集長のサクラです。
突然ですがみなさんは、『アニサキス』という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
なんだか星座の名前っぽいカッコ良さもありますが、実はコイツは食中毒を引き起こす寄生虫の一種なんです。
そして特に夏場に発生しやすく、サバやアジ、イカなどを生で食べる場合には注意が必要です。
そこで今回は、実際にこのアニサキスがどんなやつで富山県ではどれくらい食中毒があるのかなども調べてみました。
アニサキスは寄生虫の一種です。
その幼虫(アニサキス幼虫)は、長さ2~3cm、幅は0.5~1mmくらいで、白色の少し太い糸のように見えます。
アニサキス幼虫は、サバ、アジ、サンマ、カツオ、イワシ、サケ、イカなどの魚介類に寄生します。
アニサキス幼虫は、寄生している魚介類が死亡し、時間が経過すると内臓から筋肉に移動することが知られています。
アニサキス幼虫が寄生している生鮮魚介類を生で食べることで、 アニサキス幼虫が胃壁や腸壁に刺入して食中毒(アニサキス症)を引き起こします。
アニサキスによる食中毒(アニサキス症)の症状は2種類あります。
・急性胃アニサキス症
食後数時間後から十数時間後に、みぞおちの激しい痛み、悪心、嘔吐を生じます。
・急性腸アニサキス症
食後十数時間後から数日後に、激しい下腹部痛、腹膜炎症状を生じます。
※多くが急性胃アニサキス症です。
画像引用 「富山県HP」より
実はあまり知られていませんが、アニサキスによる食中毒の報告件数は全国で急増しています。
厚生労働省の統計によると、平成30年食中毒事件数は、アニサキスによる食中毒が最も多い食中毒となっています。
ただ統計での急増の背景には、アニサキスの感染を食中毒として届出をするという認識が医療関係者の間で普及したからと考えられており、近年に急増したわけではないといわれています。
また、生鮮食品の低温流通システムの発達により、遠隔地で水揚げされた新鮮な生の魚介類を容易に食べることができるようになったことも、被害増加の要因と考えられています。
では富山県で発生した食中毒の件数はというと、2018年は過去10年間で最多となる26件でした。
このうち24件がアニサキスによるものであり、富山県は一層の注意を呼び掛けているところです。
つまり富山県内の食中毒のほとんどはアニサキスということになります。
画像引用 「厚生労働省」より
アニサキス食中毒の予防方法についても、厚生労働省から資料が出ています。
情報をまとめますと以下の通り。
消費者の方
・魚を購入する際は、新鮮な魚を選びましょう。また、丸ごと1匹で購入した際は、速やかに内臓を取り除いてください。
・内臓を生で食べないでください。
・目視で確認して、アニサキス幼虫を除去してください。
※一般的な料理で使う食酢での処理、塩漬け、醤油やわさびを付けても、アニサキス幼虫は死滅しません。
事業者の方
・新鮮な魚を選び、速やかに内臓を取り除いてください。
・魚の内臓を生で提供しないでください。
・目視で確認して、アニサキス幼虫を除去してください。
・冷凍してください。(-20℃で24時間以上冷凍)
・加熱してください。(70℃以上、または60℃なら1分)
ということで、夏場に急増するというアニサキスについて紹介しました。
近年ではテレビなどの報道で取り上げられる機会が増え、有名人の発症例なども紹介されるようになり、消費者の認知度が上がっています。
そのせいか富山のスーパーの鮮魚コーナーにも寄生虫に注意の表示が見られるようになりました。
みなさんも正しい知識を持ってアニサキスに対応してみてください。