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【富山の熱中症】実は死亡者数全国1位!? 真面目な県民性が仇に

公開日
更新日
執筆者
SAKURA

どうも、編集長のサクラです。


突然ですがみなさんは、まわりに熱中症になった人、もしくは自分自身がなったことがある人はいますか?

5月から9月にかけて発生してくる熱中症は、命を落とす危険性があり、特に高齢者で発祥する人が多い症状です。

また2016年のデータでは、富山県は熱中症による死亡者数全国1位となっています。

それではわたしたちはどのように対策すればいいのか。

季節や年齢、また富山県で死亡者が多い理由などあらゆる角度で調べてみました。

目次


1. 熱中症とは
    1.1. 発症しやすい季節
    1.2. 発症しやすい年齢
    1.3. 年次推移
2. 富山県の現状
    2.1. なぜ死亡率1位なのか
    2.2. 富山県の熱中症情報
3. 熱中症対策
4. 熱中症になったら?
5. まとめ


1. 熱中症とは

『熱中症』とは、暑い環境で生じる健康障害の総称のことです。

基本的には体温が上がり、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温の調節機能が働かくなったりして、体温の上昇やめまい、けいれん、頭痛などのさまざまな症状を起こす病気のこと。

しかし、大きく分類すると4つに分類されます。

・熱失神
皮膚血管の拡張によって血圧が低下し、脳への血流が悪くなることにより起こります。

・熱けいれん
大量に汗をかき、水だけを補給して血液の塩分(ナトリウム)濃度が低下した時に、足、腕、腹部の筋肉に痛みを伴ったけいれんが起こります。

・熱疲労
大量に汗をかき、水分の補給が追いつかないと、身体が脱水状態になり熱疲労の症状がみられます。

・熱射病
体温の上昇のため中枢機能に異常をきたした状態です。意識障害(応答が鈍い、言動がおかしい、意識がない)がみられたり、ショック状態になる場合もあります。





1.1. 発症しやすい季節


画像引用 「大塚製薬」より

熱中症になりやすい季節は7月から8月で、梅雨の晴れ間や梅雨明けの急に暑くなったときにも発症しやすくなっています。

この時期は身体がまだ暑さに慣れていないため上手に汗をかくことができず放熱量が低くなるため、体温をうまく調節できないからです。

暑い日が続くと、次第に身体が暑さに慣れてきて、8月後半から熱中症は減ってくるようです。



画像引用 「大塚製薬」より

また7月~8月の日中、最高気温が高くなった日に熱中症の患者数が増加しています。

熱帯夜が続くと、夜間も体温が高く維持されてしまうため、熱中症が起こりやすくなることがわかっています。

熱中症による救急搬送は、真夏日(最高気温が30度以上)になると発生し始め、猛暑日(35度以上)では急激に増加します。




1.2. 発症しやすい年齢


画像引用 「大塚製薬」より

熱中症には誰もが注意する必要がありますが、その中でも特に熱中症を起こしやすい年代があります。

男性では0~4歳、15~19歳、55~59歳、80歳前後に、女性では0~4歳、80~84歳に熱中症発症のピークがあります。

10代~60代では男性の方が熱中症で亡くなる割合が高くなっています。

この理由として、男性の方が青年期のスポーツ時の運動強度が高く、中年期にかけては仕事による身体のへの負担が大きいためだと考えられます。




1.3. 年次推移


画像引用 「大塚製薬」より

厚生労働省人口動態統計では、熱中症による死亡数は、1993年以前は年平均67人ですが、1994年以降は年平均492人に増加しています。

これは、夏期の気温が上昇していることが関連しているとみられます。

記録的な猛暑で熱中症による死亡者が最も多かった2010年は1,745人(男 940人、女 805人)でした。




2. 富山県の現状

それでは、富山県の熱中症の現状はどうなのでしょうか?

実は2016年の最新のデータによれば、熱中症死亡者数全国1位は富山県なのです!

死亡者数が最も多いのは富山県では、人口100万人あたり13.48人となっています。





2.1. なぜ死亡率1位なのか

分布地図を見ると日本海側や東北で死亡者数が多いという傾向はあるものの、死亡者数が多いところと少ないところが散在しています。

よって気候的な影響よりもエアコンを積極的に利用するかどうかのような社会的な要因が大きいそうです。

また県民性も関係していると考えられ、特に富山県民は真面目で堅実な性格のため、暑いなか農作業をしていてもずっと働き続ける傾向にあるのかもしれません。

高齢者は暑さを自覚しにくいため、喉の渇きを感じにくく、小さな子供は汗腺が未熟なため、体温調整がしにくいという特徴があります。

そのため、周囲の方の気遣いが熱中症発生の予防につながります。




2.2. 富山県の熱中症情報


画像引用 「日本気象協会」より

熱中症になりやすい気候かどうかは、まぁ普段生活していればわかるかと思いますが、日本気象協会のホームページなどで確認することができます。

特に危険な気候のときは、どんな年齢の人であってもあまり外で長時間活動しない方がいいですね。

特に部活や畑仕事などはつい頑張ってしまいがちですが、命の危険性があることを認識して保護者の方などは積極的に休憩させましょう。




3. 熱中症対策

熱中症対策についてですが、基本的には①暑さを避ける②水分補給の2つになります。

まず①暑さを避ける方法ですが、室内では扇風機やエアコンで温度を調節しましょう。

遮光カーテン、すだれ、打ち水の利用も効果的です。

室外では日傘や帽子の着用し、日陰の利用、こまめな休憩、天気のよい日は日中の外出をできるだけ控えるなどしてください。

②の水分補給では、室内でも外出時でも、のどの渇きを感じなくても、こまめに水分・塩分、経口補水液などを補給しましょう。




4. 熱中症になったら?


画像引用 「環境省」より

熱中症の疑いがあった場合の対処方法に付いては、環境省などから詳しい資料が掲示されています。


①症状の確認
熱中症が疑われる時には、適切に応急処置をする必要がありますが「意識がない、もしくは意識がはっきりしていない」場合はすぐに救急車を要請しましょう。

また、救急車が到着するまでの間に現場での応急処置も必要となります。


②現場での応急処置
救急車を呼んだ場合もそうでない場合も、現場では速やかな処置が必要です。症状や重症度に関わらず、熱中症が疑われる時には涼しい場所へ移動し身体を冷やすことと、水分と電解質を速やかに補給する必要があります。

水分の摂取は本人が自力で摂取できる場合に限ります。

<涼しい場所へ移動させる>
風通しのよい日陰や、できればクーラーが効いている室内などの涼しい場所へ移動させましょう。

<身体を冷却する>
衣服を脱がせたり、きついベルトやネクタイ、下着はゆるめて身体から熱を放散させます。
露出させた皮膚に冷水をかけて、うちわや扇風機などで扇ぐことにより体を冷やします。
氷のうなどがあれば、それを首の両脇、脇の下、大腿の付け根の前面に当てて皮膚のすぐ近くにある太い血管を冷やしましょう。


③水分・電解質の補給
意識がはっきりしているなら、電解質を適量含んだ冷えた飲料を自分で飲ませて下さい。




5. まとめ

ということで、人ごとではない熱中症についてまとめてみました。

特に富山県は熱中症死亡率が高いことから注意が必要ですし、周りの人の監視も重要になってきます。

夏は毎年訪れますので、この機会にぜひ熱中症について再確認してみてください。

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