とやまNo.1情報ウェブサイト

富山の遊び場!

【解説】富山県内で初感染があった鳥インフルエンザについて

公開日
更新日
執筆者
SAKURA

どうも、編集長のサクラです。


最近ニュースで話題になったのですが、1月23日に小矢部市内の養鶏場で鳥インフルエンザが検出されました。

これは1月22日に約2000羽のニワトリが死んでいるのが見つかったことから明らかになりました。

富山県では23日からこの養鶏場で飼育されている約14万羽の殺処分を開始し、これまでに県と市の職員や自衛隊など、約1500人を動員して対応しました。

また富山県内の養鶏場で感染が確認されたのは初ということで、これだけたくさんの人が動いていて不安になった方も多いと思います。

そこで今回は富山県民のみなさんのために、鳥インフルエンザの基礎的な知識について紹介していきたいと思います。

・鳥インフルエンザとは何なのか?
・人に感染するのか?
・発生したときに何をするのか?
・富山県民は何に気をつければいいのか?

特に不安を煽るような内容ではないので、気軽に聞いてみてください。

↑動画もオススメです


1. 鳥インフルエンザとは何なのか?

こちらはA型インフルエンザが引き起こす鳥の病気です。

インフルエンザウイルスには、A型、B型、C型が存在しますが、たいたいパンデミックと呼ばれる世界流行を引き起こすのは、A型ウイルスです。

そして、高病原性と低病原性の2つに分かれいます。

高病原性鳥インフルエンザは、富山県以外でも今シーズンは発生おり、感染力が高く、感染した鳥を高確率で死亡させます。

なぜ今の時期に多いかというと、渡り鳥の飛来シーズンが11月〜5月なので、それにより海外から国内に持ち込まれるケースが多いです。

感染経路に関しては、鳥や小動物、人やモノ、車などによって農場内に進入しニワトリに感染すると考えられています。

感染が拡がればニワトリが大量に死ぬため、日本の養鶏業のみならず、地域経済にも大きな影響をもたらします。

特に今シーズンは、渡り鳥によって大量のウイルスが持ち込まれており、池や川、山などにたくさん存在していると考えられています。

このような状況ですので、養鶏農家の人たちは、消毒や野生小動物の対策を徹底しており、農場を守ろうと必死に戦ってるんですね。




2. 人に感染するのか?

多くの人がこちらについて不安に思っていると思いますが、日本国内では人への感染を確認したことはありません。

しかし海外の事例では、感染した鳥の羽やフンの粉末を吸い込んで、体内に大量のウイルスが入ってしまったときに、ごく稀に感染することが報告されています。

ただし海外の事例は、現在富山県で確認されているウイルスとは別の型のウイルスの話です。

そのため、今回のウイルスでの人への感染は世界でも確認されていません。

人に感染はしないのですが、感染が確認されたニワトリは全て殺処分され、周辺農場にも移動の制限がかかります。

富山県の養鶏場では、半径3キロ以内のニワトリと卵の移動を禁止としました。

さらに、みなさんが日頃食べている卵は、洗卵(せんらん)消毒されており、鶏肉についても解体する前に生体検査が実施されていますので、鳥インフルエンザに感染した鶏肉や卵が市場に出回ることはありません。

そして万が一、食品中にウイルスがいたとしても、加熱や胃酸によって感染性はなくなります。

つまり何が言いたいかというと、現在の日本の状況において、鳥インフルエンザに感染した卵や鳥を食べても感染する可能性はないと言い切って問題ありません。




3. 発生したときに何をするのか?

鳥インフルエンザが発生したときには、発生農場の鶏の殺処分や施設の消毒、周辺農場の卵や鶏を移動するのを制限するなど、感染拡大を防止しています。

ではなぜ感染した鳥を殺処分するのかというと、ウイルスは生きている細胞でしか増殖することができません。

そのため、殺処分することでさらなる感染拡大を防ぐということになります。

今回、県職員が迅速に対応したのも、感染拡大を防ぐために都道府県レベルで対策が整えられているからです。

そして大規模な農場で発生した場合は、県の職員だけでなく、知事の災害派遣要請に応じて、自衛隊にも協力してもらうことができます。

今回発生した鳥インフルエンザに関しても、作業は24時間体制で殺処分と並行して地中に埋めて処分することも進めており、約1500人を動員して対応しました。




4. 富山県民は何に気をつければいいのか?

鳥インフルエンザに感染しないなら、特に何もしなくていいと思われますが、いくつか協力することができます。

まず養鶏農家のみなさんは、鳥インフルエンザを防ぐために衛生管理を徹底していますので、農場には不用意に近づかないようにしましょう。

また弱った野鳥や死んだ野鳥を発見したときは、最寄りの自治体に連絡してください。

もしも触ってしまった場合には、手洗いなどの日常的な感染予防策で問題ありません。

最後に1番注意していただきたいのが、養鶏場や関係者などの風評蟻害を防ぐために根拠のない噂に惑わされないようにしてください。

そして今まで通り、おいしく鶏肉や卵を食べてください。




まとめ

ということで、今回は富山県内で初めて感染確認された鳥インフルエンザについて説明しました。

みなさん1人1人が正しい知識を持って、正しくウイルスを怖れることが対策となります。

もっと詳しく知りたい方は、農林水産省や国立感染症研究所のホームページに載っていますので、この機会に調べてみてください。

SHARE

Recommendedおすすめ記事