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小学生に聞かせたい!借りたものは必ず返す「肩掛地蔵さま」

公開日
更新日
執筆者
SAKURA

富山県の民話を伝えるコーナー第七話。

民話と言えば、一体、何を教訓にすれば良いのかわからない話も多い。

だけど、ぼくが責任を持って感想を書くぞ!


本日は、富山県立山町を舞台にした民話「肩掛地蔵さま」です。

昔、重兵衛という大変信心深い男が立山町に住んでいました。

重兵衛の畑の近くには、肩を寄せ合うように並んでいる地蔵さまがあり、毎日重兵衛はその地蔵さまを拝んでから畑に行くことが日課だった。

そんなある夜、重兵衛の夢枕にあの肩掛け地蔵さまが現れ、「信心深い重兵衛よ、何か不足の物があればなんでも貸してあげよう。欲しいものの名を言い、わしらの肩の間をくぐれば、欲しいものが出てくる。」


翌朝、重兵衛は肩掛け地蔵さまの所へ行ってみた。

しかし、どう見ても肩の間はくぐれそうにない。

そこで「新品の鍬を貸してほしい。」とお願いした。

すると、不思議と肩の間をくぐり抜けられた。

抜け終わると本当に新品の鍬が出てきた。

重兵衛はその鍬で畑仕事を済ませ、丁寧に洗い、肩掛け地蔵さまに返しにいった。

すると鍬は、地蔵さまの肩の間に吸い込まれていった。


数日後、重兵衛は地蔵さまに今度は「明日寄り合いがあるので、お膳とお椀を貸してほしい。」とお願いし、肩の間をくぐった。

すると見事なお膳とお椀がいくつもでてきた。

翌日、重兵衛の家で寄り合いが開かれた。集まった村人たちから、見事できれいなお膳とお椀を大変珍しがられた。

そのお膳とお椀を見ているうちに、重兵衛の顔つきが変わり「1つだけなら、返さなくてもいいだろう。」と思いはじめ、お膳の一式を天井裏に隠してしまった。


そして、その翌日何食わぬ顔の重兵衛は、地蔵さまにお膳を全部返すふりをした。

幾日かして重兵衛は、「今度は餅をついて食いたいので、臼とキネを貸してほしい。」とお願いし、肩の間をくぐろうとした。

しかし、どうやってもくぐることができなくなった。

その時肩掛け地蔵さまから「重兵衛よ、まだ貸したものを返しておらんじゃろう。」という声がした。

重兵衛は急いで隠したお膳を地蔵さまにかえして、一生縣命に詫びた。

だが、二度と肩掛け地蔵さまからはなにも貸してはもらえなかった。

それでも重兵衛は、肩掛け地蔵さまの信心を忘れなかったという。


これは、嘘をついてはいけないという教訓ですね。

借りたものは返すという小学生で習う道徳です。

この話は小学生に聞かせてあげたい民話ですね。

この話をまとめますと、こうなります。




おい、田中!小学校のとき貸したファミコンのソフト返せ!


返ってこなかったときの思い出は、一生忘れないもんですね。

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